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一年に1度の色

父さんは、
畑に唐黍 (トーンチン) を植えた。
一年に1度の色
効果のほどは?わかりませんが、連作ローテーションためという。

畑には 「連作障害」 というものがあり、例えば 苦瓜 (ゴーヤー) を畑に植えた翌年は胡瓜 (きゅうり) や西瓜 (スイカ)、冬瓜 (とうがん) などの瓜 (うり) 類が育ちにくくなり、そうした 「連作障害」 を起こさないように 瓜類を畑に植えた翌年には、豆類や芋類、根菜類、茎菜類、葉菜類など‥ 違う種類の作物を植えるといいます。

父さん曰く、唐黍 (トーンチン) は連作ローテーションに良い?という。
*効果のほどは?


ー・→


唐黍 (トーンチン) とは、玉黍 (とうきび) → 玉蜀黍 (トウモロコシ) のことで、もとは唐黍 (トーンチン / 玉黍) は 「もろこし」 で ⇔『トウモロコシ』とは別の品種だが、沖縄方言では引き続き 唐黍 (トーンチン) と呼んでいるようです。

むかし、ポルトガル人が南蛮方面から運んで来た 「甘い黍」 が 「唐黍 / 玉黍」 と似ていたので ⇔ 区別するため『玉蜀黍 (トウモロコシ) 』という名前にし、日本各地方により南蛮黍、ナンバ、なんま、トーキミ、とうぎみ、トーミギ、とうむぎ、コーンなど‥ 呼び名があるという。


ー・ー


しだいに唐黍 (トーンチン) は、ススキのような穂をつけます。
一年に1度の色
↑ススキの穂


実は、
一年に1度の色
砂糖黍 (サトウキビ) も一年に1度だけススキのような穂がなります。


玉蜀黍 (トウモロコシ) も砂糖黍 (サトウキビ) も『黍 (きび) 』と名前がついていますが、 黍 (きび) はイネ科キビ属、玉黍 (もろこし) はイネ科モロコシ属、玉蜀黍 (トウモロコシ) はイネ科トウモロコシ属、砂糖黍 (サトウキビ) はイネ科サトウキビ属、ススキはイネ科ススキ属に分類され、
(’-’*)♪ それぞれタイプは違うけど、似たような穂をならします。


ー・→


砂糖黍のことを、種子島ではオウギ、奄美諸島ではウギ、沖縄諸島ではウージ、宮古諸島ではブーギ、八重山諸島ではスッツアと呼び、これらは『荻 (オギ) 』が訛ったものと云われ、 荻 (オギ) はイネ科ススキ属。

中国での荻 (オギ) 品種に、荻蔗、竹蔗、竿蔗、干蔗などがあり、沖縄方面の砂糖黍は竹蔗を品種改良した 「甘蔗 = 砂糖黍」 で、野生化した砂糖黍は甘くないといいます。

(・・;) また、
サトウキビの別名は 「甘蔗 (かんしょ) 」、サツマイモの別名は甘藷 「 (かんしょ) 」 で、よく間違われます。

一年に1度の色
サトウキビの穂は、11月末 ~ 3月頃の冬になり、穂がなる頃に甘くなる。

穂が枯れると糖度が増す。
一年に1度の色
⇔ しかし、農家は穂が枯れる前の萎んだ時に製糖工場に出荷します。

その理由は、穂が枯れると糖度は増すが、水分も抜けてサトウキビが軽くなってしまうからです。

一年に1度の色
(’-’*)♪ 重いほうが!


ー(・・? ー・ー


これまでのお話はどうでもよいのだが、
一年に1度の色
「サトウキビの穂」 で糸を染めることにしました。


一年に1度の色
↑サトウキビの穂


一年に1度の色
熱して染液をとり、


一年に1度の色
染料を作ります。


一年に1度の色
糸を染める。


一年に1度の色
今回は鉄媒染をしました。


一年に1度の色
一年に1度の色、


一年に1度の色
(’-’*)♪ こんな感じに。




















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Posted by 阿佐工房 at 2016年04月08日   12:07
Comments( 2 ) 染色
この記事へのコメント
とても大変な作業や工程だと思いますが自然の素晴らしいさや力強さを感じます。色(RUPAルーパ)少し仏教用語!ロマンを感じます!ちばりよ!
Posted by チョコチップバニラチョコチップバニラ at 2017年01月26日 18:08
>チョコチップバニラさん

ありがとうございます。
最近は他の仕事で反物製作をする時間がなくなりましたが、またいつか反物製作をしてみたいです。
Posted by 阿佐工房 at 2017年01月26日 20:27
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