一年に1度の色

阿佐工房

2016年04月08日 12:07

父さんは、
畑に唐黍 (トーンチン) を植えた。

効果のほどは?わかりませんが、連作ローテーションためという。

畑には 「連作障害」 というものがあり、例えば 苦瓜 (ゴーヤー) を畑に植えた翌年は胡瓜 (きゅうり) や西瓜 (スイカ)、冬瓜 (とうがん) などの瓜 (うり) 類が育ちにくくなり、そうした 「連作障害」 を起こさないように 瓜類を畑に植えた翌年には、豆類や芋類、根菜類、茎菜類、葉菜類など‥ 違う種類の作物を植えるといいます。

父さん曰く、唐黍 (トーンチン) は連作ローテーションに良い?という。
*効果のほどは?


ー・→


唐黍 (トーンチン) とは、玉黍 (とうきび) → 玉蜀黍 (トウモロコシ) のことで、もとは唐黍 (トーンチン / 玉黍) は 「もろこし」 で ⇔『トウモロコシ』とは別の品種だが、沖縄方言では引き続き 唐黍 (トーンチン) と呼んでいるようです。

むかし、ポルトガル人が南蛮方面から運んで来た 「甘い黍」 が 「唐黍 / 玉黍」 と似ていたので ⇔ 区別するため『玉蜀黍 (トウモロコシ) 』という名前にし、日本各地方により南蛮黍、ナンバ、なんま、トーキミ、とうぎみ、トーミギ、とうむぎ、コーンなど‥ 呼び名があるという。


ー・ー


しだいに唐黍 (トーンチン) は、ススキのような穂をつけます。

↑ススキの穂


実は、

砂糖黍 (サトウキビ) も一年に1度だけススキのような穂がなります。


玉蜀黍 (トウモロコシ) も砂糖黍 (サトウキビ) も『黍 (きび) 』と名前がついていますが、 黍 (きび) はイネ科キビ属、玉黍 (もろこし) はイネ科モロコシ属、玉蜀黍 (トウモロコシ) はイネ科トウモロコシ属、砂糖黍 (サトウキビ) はイネ科サトウキビ属、ススキはイネ科ススキ属に分類され、
(’-’*)♪ それぞれタイプは違うけど、似たような穂をならします。


ー・→


砂糖黍のことを、種子島ではオウギ、奄美諸島ではウギ、沖縄諸島ではウージ、宮古諸島ではブーギ、八重山諸島ではスッツアと呼び、これらは『荻 (オギ) 』が訛ったものと云われ、 荻 (オギ) はイネ科ススキ属。

中国での荻 (オギ) 品種に、荻蔗、竹蔗、竿蔗、干蔗などがあり、沖縄方面の砂糖黍は竹蔗を品種改良した 「甘蔗 = 砂糖黍」 で、野生化した砂糖黍は甘くないといいます。

(・・;) また、
サトウキビの別名は 「甘蔗 (かんしょ) 」、サツマイモの別名は甘藷 「 (かんしょ) 」 で、よく間違われます。


サトウキビの穂は、11月末 ~ 3月頃の冬になり、穂がなる頃に甘くなる。

穂が枯れると糖度が増す。

⇔ しかし、農家は穂が枯れる前の萎んだ時に製糖工場に出荷します。

その理由は、穂が枯れると糖度は増すが、水分も抜けてサトウキビが軽くなってしまうからです。


(’-’*)♪ 重いほうが!


ー(・・? ー・ー


これまでのお話はどうでもよいのだが、

「サトウキビの穂」 で糸を染めることにしました。



↑サトウキビの穂



熱して染液をとり、



染料を作ります。



糸を染める。



今回は鉄媒染をしました。



一年に1度の色、



(’-’*)♪ こんな感じに。





















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